医療_デスク-(3)_edited.jpg

花粉症
​内科の病気

花粉症について

 

花粉症は、昭和30年代後半から患者数が急増している病気です。 国民の39%以上が花粉症ではないかという報告もあります。

人間の体は、体内に異物が侵入しようとすると、これに対する抗体という物質を作ります。そして再度、この異物が侵入しようとすると、抗体は異物を敵と判断してこれを排除しようとする仕組み(免疫)を持っています。我々の体は、この免疫反応により、外部から侵入する細菌やウイルスを排除し、体を守っています。ところが、この免疫反応が自分にとって不利益な症状をきたす場合、これをアレルギー反応と呼びます。

花粉症は、花粉に対して過剰な免疫反応(=アレルギー反応)が起こり、その結果しゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの反応が起こった状態をいいます。

c-01img.jpg
c-01img2.jpg
花粉症の症状

くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目の充血、目のかゆみ、咽の乾燥、皮膚のかゆみ、発疹などの症状がありますが、人によって鼻だけに症状が出る方、目にひどく出る方など様々で個人差があります。

「花粉症」の認知度が高くなってきた現在、他の病気を花粉症であると自己判断してしまうことも増えています。症状だけで判断せず、きちんと専門医に診てもらうことが大切です。

医療 道具 (3).jpg
花粉症は若い人にも増えている

最近、花粉症になる年齢の若年化が問題になってきています。幼児では2~3歳から花粉症の症状がでる人も増えています。


花粉症の診療ガイドラインによると、花粉症をはじめアレルギー性鼻炎に悩む人は、国民全体の39.4%に上り、これは、1998年の調査の29.8%と比較すると、10年間の間に約10%も増加しており、この傾向は今後もしばらく続くと分析されています。

東京都の過去30年間の調査でも、スギ花粉症の割合が急増しています

[0~14歳]

(1983~87年)2.4%
(1997年)8.7%

(2007年)26.3%

[15~29歳]

(1983~87年)14.6%

(1997年)22.1%

(2007年)37.1%

花粉症の検査

まず、花粉症であるかどうかを検査する必要があります。まったく別の病気が隠れている場合もあります。

花粉の種類によって飛散時期が違います。どの花粉に対してアレルギーがあるか知ることは、効果的な治療、予防につながります。また、スギの花粉が非常に多い年は、前の年の秋から少量の花粉が飛散し、症状がでる方もいます。

◎当院では、採血した血液を専門機関で解析し、10種類以上のアレルギー原因物質について詳しく検査することができます。

花粉
 

花粉症の治療

薬はたくさんの研究により日進月歩進化しています。症状に合わせて的確な治療をすることによって、7~8割の花粉症の患者さんが、症状がほとんど出現せずに花粉飛散季節を過ごせるという研究結果もあります。最近では仕事などに支障がでずらいように、眠くなりずらい薬も開発されています。

「内服薬等による全身療法」と「点眼・点鼻薬等による局所療法」


季節前投与法 予防的治療 
花粉飛散開始2週間ほど前より投与を始めると非常に効果的です。

■ 内服薬による治療
 ~早めに飲み始めるのが効果的です~

 

一般的に花粉症治療に用いられている第2世代抗ヒスタミン薬(一般的にアレルギーのお薬と言われているもの)をスギ花粉の飛散が開始する2週間前(症状の出る前)から飲み始めます。

症状が出てから薬を飲み始めるのに比べて、症状が軽くすむことが多いとのデータが出ています。特に鼻汁、くしゃみが強いタイプの人に効果的です。

スギ花粉の飛散開始は、「一測定点で、1月以降にスライドガラスの1平方センチメートル内にスギ花粉が1個以上捕集される日が、原則として2日以上続いた最初の日とする」とされています。これはその年の1月の最高気温を毎日足していった値によるとされており350℃~400℃に達した時が目安になるとされています。では、いつごろ花粉の飛散が開始するかというと、過去のデータから、東京都の場合は2月5日~20日の間ぐらいです。年によって2週間程度の差があるため、東京都の場合は1月下旬から予防的に薬を飲み始めると良いでしょう。

■ 点眼薬・点鼻薬による治療

 

内服薬に加えて、局所(点眼薬、点鼻薬)治療薬を併用することで症状をより緩和することが出来ます。

 

抗アレルギー・抗ヒスタミン剤

花粉症の原因であるヒスタミンの発生を予防します。症状が軽度な場合には、すぐに作用しますが、通常は使用開始し徐々に効果が増し数日から2週間くらいで効果が安定します。

 

ステロイド剤

抗アレルギー剤・抗ヒスタミン剤で症状が緩和しない場合や症状がひどい場合に使用します。ステロイド剤を内服する場合より、副作用を減らすことが出来ます。

花粉症の予防

 

原因抗原(花粉など)の除去と回避も効果があります。

花粉対策の基本

  • 花粉情報を活用する。

  • 飛散時にはできるだけ外出しない、窓や戸を開けない。

  • 外出のときはマスクやメガネをする。

掃除の時は

  • 掃除機をかける際に花粉が舞い上がらないよう、長いホースを使って掃除機本体は室外に出す。

  • 板張りの床や畳、ほこりの溜まりやすい棚や家具を固く絞った雑巾で拭く。

  • じゅうたん、ソファ、カーテンなどに丁寧に掃除機をかける。

そのほか 

  • 洗濯物やふとんを干したあとは、花粉をよく払い落とす。

  • 花粉が飛ぶ季節には、運動する時間帯を工夫したり、室内での運動に変えるなどの注意が必要。

  • ストレスはできるだけ持たないようにする。

  • バランスとれた食生活をおくる。

外出から帰ってきたら 

  • 玄関先、戸の外側で、服、持ち物に付いた花粉を払い落とす。

  • 顔や手を洗い、口や目、鼻をすすぐ。

花粉症を防ぐ服装 

  • 外出時には、マスク、メガネ(重症の人は)等の防具をつける。

  • 帽子やスカーフは、髪や顔に花粉がつくのを防ぐ。

  • 長い髪は、花粉がつきにくいように小さくまとめる。

  • 皮膚を露出させないよう、長袖、長ズボン、首筋にはスカーフ。

  • 一番外側に着る服は、滑りのよい素材のものにする。

  • 長いコートを着ると、花粉をまとめて払うのに便利。